企業におけるITの整備が一巡したことで、企業内のITを支えるシステム部門が担ってきたITの整備や、コスト削減、効率化という時代はひと通り通過し、ITはICTやIOTと名を変え、ビジネスの可能性を広げるための道具としての役割を担うようになっています。経営とICT、IOTについて語られるケースの多くは、大手企業やグローバル企業、小規模でも従業員100名程度以上の大きな会社についてですが、これはインターネットでつながり、パソコンで仕事をし、より良い環境を作りたいと思っているような、従業員20~30名に満たない小規模・零細企業やスタートアップ企業でもこれから起こっていくことです。

   しかし、機器やサービスは細分化され、フリー化し、ユーザーは、より多くの選択肢を得られるようになっていく反面、 なにをどう選んだらよいのか、誰に聞いたら良いのかが、ますます困難な状況になっています。さらに、ITリテラシーが多様化しそれぞれがより深く専門化し、知識、経験だけでなく、そこで働く人材でさえもフリーアドレス化が進んでいく状況で、本来、これが発展への時流であるはずのものが、小規模・零細企業の経営者にとっては、それ自体がリスクと言わざるを得ない様相で、より複雑になっています。

   ところが、多くを語られる大企業と異なり、小規模・零細企業では、IT知識を持つごく少数の技術者が、所属部門を超えて兼任、あるいは総務・人事担当者が兼任、もしくは担当者がひとりもいないということが普通であり、そのような状況で、あれやこれやと機器やサービスを買い足し、社内のシステムが複雑化し、トラブルが増え、それを構築した社員が退職し、なにがなんだかわからなくなり、結果として膨らんだコストだけが経営を圧迫してしまっているユーザーも少なくありません。

   私たちは、ITによって爆発的に拡大した利便性と、その“ほころび”を整備し、指針を示し、ITを活用してビジネスを継続したいと考えている小規模・零細企業の支えとなることを規範として掲げています。ユーザーが生き生きと働き、会社や社会に貢献できるような環境の整備と、発展への道しるべの創造をお手伝いします。